今シーズンは少しゆっくりめにスタートした蔵見学ツアー。第1弾は柏崎市高柳町です。市街地から離れた山間部にある高柳町は自然環境にも恵まれた地域です。個人的には高柳町がとっても好きで、何度か足を運んだことがありました。訪れると幼少期に育った秋田の家を思い出すような懐かしい気持ちになります。また、茅葺屋根の環状集落があり、雪深い冬に訪れたときには夕暮れ時からの景色がとても幻想的でした。寒いのですが、その寒さのおかげで、家から漏れるオレンジ色の灯りがとても暖かそうに感じました。
高柳を訪れると、「がんもどき」「おぼろ豆腐」は必ず家って帰ります。かなりオススメです!お米もとっても美味しいです♪
□■□
そんな高柳町にも美酒を醸すお蔵さんがあります。「姫の井」を代表銘柄に持つ石塚酒造さんです。
お蔵に到着すると蔵元の石塚政子氏がお出迎えしてくださいました。お話されるときのアクセントが東北っぽいかな?と思っていたところ、青森のご出身とのこと。なるほど~!笑顔が印象的で気取らない、素敵な方でした。
それでは蔵へ!!
蔵は大正元年に建てられたものであるとのことでした。見学を受け入れるようになったのは3年ほど前ということ。お酒造りの作業(釜場、麹室、搾り)については4人1組になって進めているとのことでした。現在は杜氏さん蔵人さんとも60代となり、今後は後継者育成が課題と。
・雪眠洞
素敵なネーミングです!冬は深い雪に覆われていることで、夏は機器により低温を保っておられます。昔はかまくらみたいなものの中でお酒をねかせていたことに由来するネーミングとか。
・洗瓶機
100年以上使用している機械とのこと。びっくり!「小さな蔵だから小さい機械のほうがやりやすいんですよ」と蔵元。火入れに関しては瓶詰めした状態で行うそうですよ。
こちらは窯の下。
・釜場
10俵入る和釜で酒米を蒸しあげます。
最後に試飲とお買い物をさせていただきました。「するっと入る酒を造る」ということを掲げておられました。多くのラインナップではもち米4段仕込みという全国的にも珍しい方法(最後(4段目)をもち米で仕込む)で優しい旨味と甘さ、コクなどが実現されていましたが、余韻は短くすっきりとしていました。
「きつね参り」というお酒については、石塚酒造さん、柏崎商工会さん、柏崎信金さん、新潟工科大学さんの4組織産学連携で実現したものだそうで、年に1回10月に行われる「きつね祭り」にちなんで一昨年発売されたもの。デザインは工科大学さんだそうですが、指で作ったきつねの影絵がかわいらしくてお祭りが行われる秋の雰囲気が醸しだされていました。
現在は蔵の建物を一部改修されており、工事がおわったらまた寄せていただけたらなぁと思いました。
石塚酒造様、大変お世話になりました!!
**【アフター】へ続く**