まず見せていただいたのは-
浸漬タンク(米に水を吸わせる→水と米を分ける→米を乾かす)
大小様々な浸漬タンクがズラリと並んでおり、中には乾かされた米が入っていました。充分に給水され、真っ白になっています。浸漬タンクは大きいものを1個用意すれば効率は良いのですが、こちらでそれを行わないのには理由がありました。大きなタンクで一気に行うと、タンクの上と下で品質に差が生じてしまうためなのだそうです。効率より品質というわけなんですね。
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蒸米機(お米を蒸かす機械)
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麹室
杉の麹室に到着すると、杜氏の木曾氏が登場されました。こちらで蒸して冷ましたお米を食べさせてもらったり、種麹を見せてもらいました。水分と温度管理の重要さについてもお話頂きました。ちなみにこちらの麹室、杉で出来ていましたが、三千万(!!)だそうです。(なぜ杉なのかといえば、ステンなどの金属だと結露してしまうからですね)
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酒母室(酒母=麹・水・蒸米をタンクに入れ、そこに酵母を投入し、純粋培養したもの。「モト」といわれる)
タンクの中には酒母が。こちらを味見させてもらうことができましたが、ヨーグルトみたいでとっても美味しかったです。また、カイ棒(タンクの中をかき混ぜる棒)
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もろみタンク
タンクの大きさは1万リットル。仕込みの際には白米3トン、水は3000リットル入れるのだそうです。
タンクのにはモロミがブクブクしていましたが、メロンやバナナのような甘くていい香りが漂っていました。
床にある蓋はタンクの上部の蓋で、下の階ではタンクの下部が見れます。
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上槽
ヤブタ式の搾り機が並ぶ部屋では、碧寿(純米山廃)の搾りたてを試飲させていただきました。それからナンと鑑評会に出品するお酒の搾りたて(!!)も試飲させていただくなど、贅沢でした。沢山飲ませていただいたので
いい気分で朝日酒造さんを後にしたのです。
今回の蔵見学では、杜氏さんにお会いすることが出来ましたが、杜氏さんのお話の中で、麹菌や酵母のことを
「彼ら」という表現をしておられました。また、「私達の仕事は、毎日酵母がどうしてほしいかを聞いているようなものです」という発言からも、まるで麹菌や酵母のことを人間として捉えているかのような印象を受け、
お話の一つ一つから愛情を感じることが出来ました。
また、朝日酒造さんの酒造りそのもののことだけではない活動:綺麗な水を守るための環境保護活動や、紅葉園の運営などの話も聞けたことで、社会的な責任も果たしておられる、環境とともに共生している企業であることも理解できたと思います。
その後、蔵に至近の施設でお酒やひねり餅などを購入し、来迎寺駅に戻ったのでした。
お世話してくださった皆様に、改めてお礼を申し上げます。有難うございました!