楽しい佐渡旅行も大詰めに差し掛かってまいりましたー。
学校蔵を後にした私たちは、尾畑酒造さん「アルコール共和国」へお邪魔いたしました。もう、テンション上がりっぱなしでおかしくなりそうですねぇ~。
尾畑酒造さんといえば「真野鶴」の銘柄ですね。大吟醸酒はエールフランス航空ファーストクラス&ビジネスクラス機内酒に採用されているなど、佐渡から世界へ羽ばたいているお酒でもあります。こちらは蔵の中へもご案内いただきながら、尾畑酒造さんのお酒造りについてお話を伺いました。人の手も時間も惜しまずに掛けた昔ながらの造りを続けられている姿からは、飲み手の方に美味しいお酒を提供したいという強いお気持ちが感じられました。
試飲では、さきほど伺った学校蔵で仕込まれたお酒も3種類味見をいたしましたが、辛口ながらもそれぞれ旨味や厚み、酸などの度合いが異なり、個性の豊かさを楽しめました。また、口に含みながら先程伺った西三川の小学校から観た景色や、校舎の中、そして蔵にかける思いなどを伺ったことが思い出され、とても心が熱くなりました。「ロマン」というひと言だけでは到底語りつくせないものですが、味わいに深みを増すものとして、情緒的なものも大きく影響を及ぼすことは間違いないですね。
尾畑酒造さん、大変お世話になりました。
その後は「えんや」さんにてヘルシーランチを味わい、次なる行程である新穂の正明寺地区に向かいます。こちらには「裸の大将」でも知られる画家の山下清さんのお母様のご実家があるとともに、朱鷺との共生を実現できる環境を保全した農業が実践されています。朱鷺に出会えるかもしれないと期待に胸を膨らませていた私たち。朱鷺の生態や繁殖についてのお話をお聞かせいただいた後、眼前に広がる自然環境に目を向けてみると、そこには田んぼで何かをついばむ朱鷺の姿、数羽で森に向かって羽ばたく姿を見ることができました。ライブで観る朱鷺色の羽がとても美しく、息をのむほどでした。
最後の行程となったのは「天領盃」の銘柄で知られる天領盃酒造さんです。天領盃といえば「テンナマ」(生貯蔵酒)。佐渡へ行く機会があるとフェリーの中で飲みたくなっちゃうんですよねー(飲んでいますが)。あま酒もやさしい甘さがとっても美味です。
早速蔵の中を見学させて頂きました。こちらで特筆すべきは最新の技術や設備を積極的に取り入れた酒造りや品質管理をされているということ、そして「これでもか」というほど雑菌に汚染されない環境づくりを徹底されているということでした。
自社で精米をされているとのこと。こちらに入っている精米機は全国でも7台!というこだわりぬいたものをお使いだとか!!精米機の中の砥石についてお話を伺っています。
酒造の縮小模型で全体を眺めながら説明をしていただきました。最新の設備を積極的に取り入れながらも、機械任せということでは決してなく、最終的に酒が健全であるかを見極める、人の目や鼻や舌といったものが関わることは言うまでもありません。
最後は、「こんなにいただいても大丈夫なのかな?」と心配になるほど気前良く試飲させていただきました(笑)。天領盃酒造様大変お世話になりました。
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大満足の佐渡酒蔵ツアーでしたが、佐渡を満喫するには1泊2日では足りないっ!と思うほど魅力に溢れた場所であると感じました。個人的に佐渡に訪れるのは5~6回目くらいだったと思いますが、訪れるたびに違った魅力に出会えるのも楽しみの一つです。また行きたくなりました!!
蔵見学に足を運んで思うことは、一つ一つのお蔵さんにそれぞれの歴史とストーリーが、こだわりやお考えが、方法があるということで、どれが正しくて、どれが間違っているということは無いということ。それらの違いが出来上がったお酒に個性を生み、私たちに多くの楽しみを提供してくれているのだと思います。共通している点を挙げるならば「飲み手に美味しいお酒を届けたい」というお気持ちに尽きるのではないでしょうか。どこのお蔵さんも素晴らしいと思います。そしてお酒が飲めるということも素晴らしくて有難いことなのだと実感しています。
今回は多くの皆様にお世話になりました。おかげさまで楽しいツアーとなりましたこと、心より感謝申し上げます。