麹室
中に入ると左右2つの部屋がありました。左の部屋は1日目の作業(種麹を蒸米に振りかけて、寝かせる)、右の部屋は2日目以降の作業で。麹の優しく甘い香りと、壁等に使われている杉の香りが混じり、心地よいです。
蒸米に種麹をふりかけ、蒸米から随分が逃げないようにシートをかけます。麒麟山さんではゴアテックス製のシートを使用しているとのことでしたが、1日目は保湿効果のあるものを、2日目以降は通気性の良いものを使い分けているとのこと。
菌が繁殖するためには適度な水分が重要になりますが蒸米の仕上がり具合が関係していますね。水分が多ければ乾かすことができるが、少ない場合には後から補填するのが難しいそうです。麹のできは1日目の段階でほとんどが決まるとのことでした。
麹が安定するまで最初はヌクヌク赤ん坊のように扱い、最後は尻を叩く(笑)・・・乾燥をさせるとのこと。
酒母室
酒母は麹に水と蒸米とをまぜ、酵母を加えて培養したものをいいますが、「モト」と言ったりもします。使用する酵母によって香味が変わってくるのですが、現在麒麟山さんではG901(新潟酵母)という酵母を伝辛以外にしようしているそうです。
淡麗で飲み飽きしないお酒ができるのだそうです。また、酵母によって、扱いやすさも違うのだそうです。面白い!
ここで初めて見せてもらった作業がありました。ある酒母タンク中央に、円柱状の容器が入っていました。この容器、下の部分に小さな穴が沢山空いていて、容器の中には酒母の中にある液体部分が入ってきます。それを柄杓で汲んで上から回し掛けていました(汲み掛けというそうです)。発酵が均一になる工夫なのですね。
酵母は糖分を食べて、アルコールと二酸化炭素を出します(アルコール発酵)が、自分が出したアルコールで自分が弱ってしまいます。弱っていない酵母が良いのですが、ただイキが良いだけではなくて、そのに熟練した感があると良いとのこと。
何だかこれは人間にも当てはまるような深い表現でした。
もろみタンク
タンクによって、泡が上まで上がってきているものがあり、タンクの入り口には泡消し機(プロペラみたいなものが回っている)が設置されていました。
使用する酵母によって泡が出るものと、そうでないものがあります。例えばG901(新潟酵母)は泡なし酵母ですが、末尾の「01」は、泡なしを意味するの
だそうです(01が付かない、G9だと泡ありとのこと)。一同「へぇ~!!」。これは初めて教えてもらったことです。
泡ありは、泡なしよりもパンチがあるお酒になるのだそうで、麒麟山さんでは泡ありはレギュラー酒に使用ているとのこと。
貯蔵タンク
2t仕込みと600kg仕込みのタンクがありました。前者は「もみじ」や「辛口」シリーズに、後者は大吟醸に使用しているとのことでした。
上槽
おなじみ「やぶた式」の搾り機。まさに今搾りたての、薄く黄色がかった酒が搾り機脇のタンクに流れ込んでいます。それを飲ませていただきました(嬉)。
フレッシュでピリピリ、アルコール度数も高いのでパンチがある印象でした。「まだまだバランスが取れていないので」とのお話でしたが、「全然アリだよね」と一同、きき猪口に並々注がれた原酒を回しながら、一気に空になりました(笑)。
応接室に戻り、「伝辛」「麟辛」「輝」を試飲させて頂きました。吐き出しも用意してもらっていましたが、誰も使わず。
蔵見学では聞いたことが無かったようなオハナシを沢山聞かせて頂き、大満足でした。それにしてもお世話になった方々皆さん挨拶などが大変に気持ちよく、また、ユーモアのセンスが抜群でしたので、より蔵見学を楽しめました。
最後にお土産まで頂いて、大満足の遠足となりました。
有難うございました!
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記憶が飛びまくりです(^-^;
Tくんのナイトキャップがイカしますね
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>ここは何処? 私は誰?さん
あはは!私もいつも断片的に記憶がなくなります。ナイトキャップ、確かにそう見えます。